Dr. Sakai's View on TRA & TRI for Beginners |
Q89, 病院運営、経営にとってTransradialはどう影響すると思いますか? 患者、医師、コメディカルにとって負担が減ることで経営面でも良い効果があると思う。/病院運営、経営にとってTransradialは在院期間の減少とコメディカル人数:検査&術件数の比が減少するはずなので、良いこともあると思います。/ 現時点では影響はない。症例数がおおければ日帰りTRIにて症例数をあげ、経営利益に寄与できるが、症例数がそこまで至っていない。/在院日数の短縮が病床回転率の向上につながる。/入院期間が減りました。従って収入は減りました。早期退院及び外来カテできれば経営にいい/術後の安静時間が短縮され、翌日退院等が普及してくれば、在院日数の短縮が可能。/利益が高い/評判が良いため、評判以上の利益はありえない/包括医療になれば必須の手技となるでしょう。包括医療の試行病院でそう感じました。/ 将来的に入院期間の短縮、病院経営の効率化につながりメリットが多いと思う。/入院期間の短縮のため、利益は減りそうです。特に日帰りカテーテル検査ではそうです。/症例数の多い施設ではTransradialを行うと入院期間が短縮でき患者の回転を上げることによって病院経営にとって有利に働くようにも思われますが、私どものような規模の病院は入院期間が短縮しすぎてもかえってベッドが空いてしまうような状況になるため、現時点ではそういう利点はありません。 当院では心カテをH7年より始めていますがH10年まで毎年心カテ症例数320前後、PCI症例数40前後と症例数が伸びませんでした。H11年6月より私が当院に赴任し積極的にTransradialを行うようになって初めて症例数が増え始め、今年は3年前に比べて心カテ数が2倍以上、PCI数が4倍以上になりました(もちろんまだまだ少ないのですが)。言うまでもなく症例数の増加は病院経営にとって非常に有利になっています。また、正直申し上げて個人病院ですからスタッフも少なく看護婦さんのレベルも総体的にそれほど高くないため、PCIがTFIで増えていったならかなり大変でトラブルも多かっただろうと思います。Tranradialであったために問題なく症例数が増えたのだと思います。/ GOOD/患者サイドの評判がよくTRAなら自分からやってくれという人もいる/症例数の増加から経営面のメリットも多し/。AMI, elective PCIの入院日数の短縮/現在はわずかに患者さんを集めるのに役にたっていると思います。/入院期間は短縮・少なくとも長くはしない、患者さんの評判がいい、のでプラスの影響と思われる。/入院期間の短縮になっています。/患者さんの評判がよい、日帰りカテが可能→カテが増える→病院はうれしい症例が増やせるのでよい評判がよくなれば、病院にとってもプラス/現状の保険制度では変わらない/わからない/検査の回転率を上げるという点では良いのでは/院長からほめられております。/経営の効率化につながると思います/お恥ずかしい話ですが、病院経営のことは眼中にありません。/ベットの回転よくなる/出血性合併症は確実に減った/入院期間の短縮にはきわめて有効/入院期間が減少しベッドが埋まらなくなり経営面ではマイナスかも。ただ在院日数の短縮化が進めば入院料のアップが図れることとTRIのPR効果を考えると差し引き0かも。/当然患者は楽な方へ流れる習性がありますので、TRI,TRAをする施設が増えた現在、TRI,TRAは患者獲得にも必要と考えます。よって、病院経営にも少なからず影響するんではないでしょうか。/ベッド回転が良くなりました/PTCAを最近は1泊2日ないしは2泊3日で行っているため、ベットの回転率が非常によいとのこと、従って経営陣も賛同しております/ Q97, TRAを始めて、“逆にこんな欠点もあったのか”気づいたことがあれば、具体的に。 解剖学的走行異常!。ものによってはいけるものもありますが、手も足も出ません/no/1.CTOの場合TFI術後は同側から2本のシースを入れて対側造影が可能であるが、TRIはもう一箇所別のところを穿刺しないといけない。2.一般にカテ後の患者がとても元気なので、術後の経過観察が疎かになってしまう可能性がある/。ACSのときなど、簡単に終わりすぎると、患者自身の病識がうすれすことがあるみたいです/RCA病変で決め手となるガイドカテがまだ無いように思います特にない/橈骨動脈スパスムによるシース抜去時の激痛。橈骨動脈の閉塞。/特にありません/大きな傷もなく入院期間安静時間も短いため患者の病識が薄い/痛みが残る/ 高齢の患者が、PCIの負担が少ないため適応のない枝等のTRIを希望してくる。/負担が少なくなり、簡単な若返りの手段と勘違いしてくる。また、病棟もPCIに対して、危険な手技という意識が薄れてきている印象を受ける。/腕頭動脈までの蛇行により疼痛を生じること,そして腕頭動脈起始部が後方に位置してTRAやTBAでdeviceが下行大動脈に向かうタイプのGuiding cath.操作が困難になること/ あり。 @対側の内胸動脈造影が面倒。A椎骨動脈へガイドワイヤーが迷入しやすい。B橈骨動脈の長期的な閉塞率と合併症のデータが出るまでは少し不安あり。/Kissing balloon technique(同時拡張)やRescueが必要になった時、6Frでできないこと。7Frのシースでは、当院ではradial閉塞率が高いです。/特にありません。/TFIならバルーンやステントが通過しただろうなという症例ありあまりにお手軽に病気が治ると勘違いして節制しない患者を診た時。/RCA#4末梢などTRIではあきらめていたケースが多かったが、他病院へ見学に行ってそこにまでTFIでステントを留置するケースを見たときはTRIに固執するのはよくないと反省した。/左橈骨動脈よりのTRI施行中に小脳梗塞を発症しました。診断カテを含めて脳血管障害の経験はこれだけなのでわかりませんがTRIでは頻度が多いのでしょうか/なし/あまりないが、病棟看護スタッフが患者さんの病識が乏しくなっている、といっている。/なし/7Fr. TFIならものの15分で終わるような病変をTRIで気が付いたら1時間もかけてねばっているようなことが有ります。そんな時患者さんにとってはTFIの方が良かったかなと思うことがあります。/患者の病識が軽くなった/術前のGEA,LITA造影が困難、(外科医に求められるが減ってきている)/橈骨動脈に違和感を感じて次回上腕から希望された/上腕動脈の枝からカテをしてしまった/ 最近圧迫をしなくなったせいか(若手がたまに)上腕動脈・大腿動脈穿刺後の圧迫で大きな血腫ができたり、大腿静脈の穿刺が全然当たらないなどの問題点があります/細くなったら広げてもらえばよい。と結構患者がPCIをEASYに考えるようになった。/いまのとこないです/ まず安全に確実に治療できること。/TFIが手技自体の安定性は優れていると考えます。で、TRIが安全に施行できる症例(80%-90%)の見極めをしていくことを考えてます。/今、自分の中には“TRIでできた”という達成感を求める自分がいます。自分の技量と相談して“For the Patient”だけは忘れないようにしようと思います。/○○県いや東北をTRI一大拠点にしたいです/TRAにこだわらず bestのアプローチをケースバイケースで選択したい。/TRIはfirst choice、いかにRAの閉塞を軽減するかのみが問題です。TRIはTBI 。/ TRAがすべてではなく、TBA、TFAを含むアプローチの一つであること/ケースバイケースでアプローチを決めるつもりです。/Femoral approachがradialより優れている点は血管内腔が太いことだけだと思うのでradialでできる症例はすべて基本的にはradialで問題ないように思います。ただし左右2本のradialと左右2本のfemoral、左右2本のbrachialと合計6箇所の穿刺部位があるのでそれをうまく使いわけて診断カテ、PCI、慢性期の再造影を行なっていけばよいと考えます。/すでにstandardなアプローチになってきました。/診断カテはしっかりふれる人であればTRA第一選択でよいとおもいます。PCIに関しては、Transradialはあくまでもapproachのひとつであり、「治療がしっかりできる」ことが一番重要とおもいます(二番目は患者さんにとって低侵襲であること)。CTO etc,でTFI、7FでバックアップがしっかりほしいときなどはTFI第一選択でもよいと思います。/ For the patient!!By 延吉正清 /TRIは単なるPCIの戦略上の1つの手技。しかし、確立された手技だと思う。おそらく急速に水面下でTRA・TRIは拡がっているはず。ただ何故か、TRA・TRIが表にでてこない。単なるPTCの1つの手技に過ぎないだけではなく、別な理由がある。少なくとも患者が喜んでいる以上、もっと表舞台で手技を含めDiscussion する場が増えてこないといけないと思う。今後、TRA・TRIはもっと発展していくはず。その手技、工夫について学んでいきそれを実践しないといけないと思う。TRA・TRIの是非の討論なんてまだあるとすればそれは、時代遅れと思う。/血管を治すのではなく、患者を治すということを忘れないようにしたい。/できる限り患者さんに優しい治療を目指してTRIを実践してゆきたい/まず、侵襲が少ないこと。そのためには逆にTFIやTFIにもすぐ移れる体制で行っています。あとコストも大切ですが、まだまだ未熟ですので・必要と感じたらIVUSやpressure wireなど多角的に評価をし(自己研鑽の意味でも)適切な加療になるようにしたいと考えます。/月並みですが、患者さんのためのPCIであることを常に忘れずに行こうと思います。/安全・確実・短時間・低侵襲を目指しますできる限りどのような病変もTRIで行えるような技術を身に付けたい/less invasive for patient./生まれ育った地元で仕事をしており、友達の親や、両親を含めた親戚にも心カテやPCIもしくは投薬をする機会が有るため「良いか悪か解らないけど、ためしに、○○をやってみています」などと堂々と世間で話すような、患者さんを実験台にするような治療はできません。10年後に自分を振り返って恥ずかしくないような・地元のじいさん。ばあさんに後ろめたいところがないような「循環器内科医師」を目指しております。/有意狭窄が疑われる症例では初回診断カテは右上腕、日を改めてTRI。有意狭窄が否定的な症例では橈骨動脈径が十分な径と判断すればTRA。AMI含め緊急PCIではTRI(質問11の症例以外)。基本的にはTRIとし、ステントは症例に応じて留置の方針である。/ 最小限のリスクで最大限の効果を上げることのできるPTCAを目指しています。/スピード、確実性、応用力、トラブル対応力を身につけ、常に良いものを取り入れてゆく謙虚な姿勢が重要だと考えています。/患者に優しい、社会に優しいRadialistでありたい/患者さんが楽にインターベンションを受けられるようにできるだけトランスラディアルにしたい/CTOは基本的にはtrans femoralとしたい、ガイディングなどの道具がよくなればRADIALも考えたい/明らかにTFIに比較してTRIのほうが患者の負担が少なく使用するdeviceの制約もないという症例に対しては、TRIを勧める方針ですが、RTAやDCA、CTOのようにTRIでは制約が多いい症例に対してまでTRIを第一選択とするのは避けたいと考えます。/現在なお多枝病変のAMIが存在つまり、まだなお診断カテへの垣根が高い結果、虚血性心疾患の発見が遅れていると考えられる。循環器医以外の医師や大衆に対し、より診断の重要性とカテの安全性を理解してもらう。これらのことより、より安全につらくなくTRAを実行していきたい。/簡単お気楽なカテとPCIを目指します。/すべてに当てはまることではありませんが、TRIができたと言うことはstrategyがsimpleであった事を意味するように思います。/当院では現在使えるDeviceがPOBA、STENT、Cutting Balloonのみなので、より積極的にTRIを進めたい。/9割以上の症例はTRIで可能と考えています。将来DCAやRotablatorを使うようになれば、逆にTRIは減るかもしれませんが?。/ CTOとLMTの病変については、病変に適したDeviceを使うため、TRIに囚われずfemoral approachが必要ならfemoralで行ないたいと思います。/患者さんの状態、冠動脈病変の状態(どういう治療戦略をとるか)、動脈触知の有無などを総合的に判断して最終的にアプロ?チ法を決めていますが、安静が守れそうにないような高齢者に対してはTransradialで行ったほうが難しくても、努めてTransradialで行うようにしています。Transradialはあくまでアプロ?チの一つに過ぎず、PCIが安全に行われかつ良好な結果が得られることがより重要であると考えますし、一方で患者さんにとってPCIの結果が同じであればTFIよりTRIのほうがよりcomfortableであることは疑いようがなく、術者としては正直言って同じPCIでもTFIよりTRIが面白く、また自分自身が上達するためには難しい症例でもなるべくTransradialで挑戦したい気持ちはあります。したがって、Transradialにこだわりながら、こだわり過ぎないようにといったところでしょうか。/FOR THE PATIENTに尽きる/決してTRIに固執することなく、TFIが必要なケースにはTFIで行うという謙虚な気持ちは忘れないようにしたい。/TRIの技を磨き、TRIの守備範囲をすこしでも広げるように努力して、TFIが必要となる症例を減らしたいと思う/患者への肉体的(精神的)負担を最小限に抑えつつ、最新の冠動脈治療ができるようになっていければと思ってやってきました。ただ当院のような小規模施設では孤軍奮闘で頑張らねばならない場面が多く、労多くして益少なしの感はぬぐえません。今後どうしていったらいいのか正直迷っているところではあります。/患者さんを治す事が第一、Transradialがいいのではなく最もいい治療法で最も安全に、最も患者さんに負担をかけない方法を選んでいきたいと思っています。/できる限りの治療を、安全に行う。同じ結果を得られるのであれば可能な限り低侵襲で、しかも低コストで治療することがコンセプト。/ |
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