Opinion

III. プログラムに対する具体的提案

(1) 具体的には従来型と新しい型との折衷案とする
二日間の日程を従来型と改革型の二つそれぞれ一日づつとする。この二つに共通のテーマはTRIであり、二日間を通じて初級から上級まで、さらにはオーソドックスなものから奇をてらったものまでを世に問う。

(2) 土曜日のプログラム
当初、土曜日を従来型のもの(どちらかと言えば中級から上級のTRI)とすることを想定したが、流れで言えばやはり第一日土曜日を改革型のものにすべきである。この日は使用言語を英語に限定せず、かといって同時通訳などという姑息なものも用意しない。対象をTRIに興味を抱き、これから始めようとしている施設、ないし既に開始しているがどうもうまくいかない、と思っている施設、TRIとはどんなものか覗いてみたい、と思っている施設、あるいは自分なりにTRIを始めてそれなりにうまくは行っているが、何かもっとうまい手がある筈だ、と思っている施設、等等に限定する。もちろん、この中には上級施設が含まれても問題は無い。しかし、あくまでもSilent Majorityが主役となれるように工夫を凝らす。

 * 標榜するテーマ
これは「TRIを如何に開始するか?、どうやればうまく行くか」、あるいは「How to start TRI? for beginners」といったもの。

 * 発表の公募
一発表10分間までのビデオを許す。積極的にTRIについての諸々についての発表を公募する。以下のテーマごとに募集する。九州Radialistの積極的な参加を要請する。但し、あくまでも一連の手技であるのでテーマ毎の発表というのはあり得ないかもしれない。

@ 患者体位
A 橈骨動脈穿刺
B カクテルを用いるか
C 左右どちらの橈骨動脈か
D 橈骨動脈走行異常への対処
E 経橈骨動脈CAGの手技
F カテーテルの種類とその技法
G CAG全般のテクニック
H PCI全般のテクニック
I ステント回収
J 緊急時に対する対応
K 止血
L 術後の管理
M その他

これらの発表についてはPCプレゼンテーションで行って頂き、最初に鎌倉ライブデモンストレーション実行委員会との間でCopywright Transfer Agreementにサインして頂き、会の以降に鎌倉ライブデモンストレーション実行委員会が営利を目的としないことに自由に用いることが出来るように整える。

 * 外国Facultyの役割
外国Facultyに対しても上記についての発表(義務ではない)を要請する。この場合発表は英語で行われる。外国Facultyに対しても会への積極的な参加を要請する。彼らは単なる飾り物ではない。同時に発表の座長をも行って頂く。

 * 日本側Facultyの役割
発表の座長およびライブデモンストレーションの取りまとめを行って頂く。会場よりの積極的な参加を促す。

 * 土曜日プログラムの出版化
土曜日に行われた発表、ライブデモンストレーション症例などあらゆるものは鎌倉ライブデモンストレーション実行委員会として無償(ないし実費販売)での配布を目的として、会の終了後すみやかに出版化する。場合によってはCDでの配布も考える。この目的を効率的に遂行するために各発表者よりファイルでの提供を義務的に要請する。口述発表内容についてはテープより鎌倉ライブデモンストレーション実行委員会委員の分担によりディクテーションしてデジタル化する。

(3) 土曜日のライブデモンストレーション症例
この日のライブデモンストレーションはあくまでも会場での積極的な討議に対するつまみ程度の意義であり、最初からゆっくりとやり方を提示する。従ってライブデモンストレーションも途切れ途切れ行われ、会場で討議の間に飽きないようにライブデモンストレーションが入る、という形式をとる。ライブデモンストレーション術者に関しては湘南鎌倉総合病院 循環器科医師がその任を担う。

(4) 土曜日の講演
大きな講演も午前一回(20-30分)、昼のLuncheon一回(20分のもの二つ)、午後二回(20分づつ)程度あるいはそれ以下にする。

(5) 土曜日のModerator
この日のModeratorは座長と一緒に討議する義務があり、また積極的に発表することを要請される。

(6) 日曜日のプログラム
日曜日は前日の懇切丁寧な討議・学習を踏まえた上で、TRIの限界にある程度挑む内容に徐々に迫りたい。更に、先進的な学術内容についても外国招待Facultyに行って頂く。

(7) 日曜日のライブデモンストレーション症例
上記の内容に沿って選定する(実際にはこの作業が最も困難ではあるが)。ライブデモンストレーション術者に関しては齋藤 滋がその任を担う。

(8) 日曜日の講演
先進的な内容のものとする。具体的にはBrachytherapy、Drug-coating stent等とする。
始めれば、それがマンネリの始まりである。我々は未だマンネリに陥っていない。何れにしろマンネリを打破するためには、「何か変わった」というものを具体的に見せる必要がある。その意味でもプログラムというか企画が重要である。思い起こせばこれまでの鎌倉ライブデモンストレーションには正直の所、企画というものが存在しなかった。今回は皆様方のお知恵をたくさん集約して良い企画の下に運営できれば、と思います。



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